top of page

Study

食品添加物と不妊

それって食べても大丈夫な添加物?

私たちの生活に必ず欠かせないのは食事です。しかし、スーパーやコンビニで買う食べ物の中にはさまざまな食品添加物が使用されています。一部の食品添加物に至っては不妊症や癌、アレルギー、自律神経失調症などを招く可能性も指摘されています。

「コンビニ弁当で済ませてます」、「忙しくておにぎりとか買って食べてます」、「カップラーメンなんかも食べてます」など不妊症で来院される患者さんの中にも、知らないうちに大量の食品添加物を食べてしまっているケースに多く遭遇するため、今回この記事を書きました。

食品添加物とは

『食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。』と厚生労働省では定められています。安全性とその有効性を科学的に評価し、厚生労働大臣が認めたものだけが食品添加物として使用できるように決められています。

これだけ聞くとあたかも安全に感じますが、食品添加物は人間でその安全性を確認されたものではありません。動物実験が行われ、その結果から推定のもと使用されています。さらにこの動物実験は急性の中毒死亡発がん臓器の異常をきたすかなどをアウトカムとしているため、上記にもあげたような不妊症や癌、アレルギー、自律神経失調症などの関連に関しては明らかでないのが実際のところですが、一部の添加物に至ってはその関連性が指摘されています。ポイントは食品添加物の「摂取量」ですが、これから妊活を始めようとしている方や、妊活をしてもなかなか結果が出ない方は、実例をあげてみるのでこの期間だけでも食生活を見直してみてはいかがでしょうか?

無題68_20240426154127.PNG

食品添加物のオンパレードです。食品表示を確認すると、調味料、乳化剤、膨張剤、着色料、香料、増粘多糖類、発色剤、合成甘味料などが使用されています。また、pH調整剤なども使われていますが、このpH調整剤に関しては、リン酸・クエン酸・コハク酸・酒石酸など色々な種類があるのですが、表記は「pH調節剤」とひとまとめにして良いことになっています。消費者には何がどのくらい含まれているのか、さっぱり分かりません。pH調整剤の種類によっては、カルシウムやマグネシウム、鉄などの吸収に影響を及ぼしたり、腸内細菌のバランスを乱したりする可能性がありますが、表記はひとまとめになっているので、注意が必要です。コンビニ弁当を選ぶ際には、添加物の少ないものを選ぶのがポイントです。

コンビニには多種多様のおにぎりが陳列されています。食品表示を確認すると、ぎっちり添加物ぎ記載されています。さらに、原材料に占める重量が5%未満のときは、入れていても記載しないで良いというルールがあり、少量であれば実質入れ放題なのが現状です。自分でおにぎりを軽く握ってもどうしてもネチャっとしますが、コンビニのおにぎりはツヤツヤしていて、時間が経過してもいつまでもパラパラしています。これは何かしらの油を使っているはずなのですが、原材料には記載されていません。なお、セブンイレブンのおにぎりは添加物をできるだけ減らす努力をしており、一部のおにぎりではpH調整剤のみや添加物も使用されていないものもありますので、それらを選ぶとよいでしょう。

無題72_20240426181129.PNG

コンビニなどで気軽に購入できる菓子パンは種類も豊富にあり、フワフワで食べるとおいしいですよね。しかし、菓子パンには多くのトランス脂肪酸(マーガリンやショートニング、ファットスプレッドなど)が使用されています。トランス脂肪酸は排卵障害のリスク因子で、妊娠する可能性を下げてしまうことが指摘されています。アメリカではマーガリンを常用していたカップルの70%が不妊に悩んでいたという報告もあります。さらに肥満や動脈硬化などのリスク因子で、肥満の方は妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群を発症する可能性が高くなります。菓子パンを買うときにはトランス脂肪酸が含まれていないか必ずチェックすることが望まれます。

惣菜パンであればウィンナーやソーセージ、ベーコンが挟まれたもの、サンドイッチではハムなどが多く普及されていますが、これらは基本的に食べてはいけません。ウィンナーやソーセージ、ハムには発色剤の亜硝酸Naが添加されていています。亜硝酸Naという添加物は毒性が強いうえ、食肉に含まれるアミンという物質と結びついて、強い発がん性のあるニトロソアミン類が発生します。実際にWHOのIARC(国際がん研究機関)は「ハム・ソーセージ・ベーコンなどの加工肉を毎日50g食べると、直腸や結腸のがんになるリスクが18%高まる」という分析結果を2015年に発表しました。「朝はサンドイッチを食べるのが習慣です」といった方は、極力添加物の少なく、たまごサンドやカツサンドなどが挟まった商品を選ぶようにしてください。

カップラーメンに含まれる食品添加物は15種類を超えることも珍しくありません。香味調味料や増粘多糖類、たん白加水分解物、リン酸塩、チキンエキス、カラメル色素等が入っておりカップ麺を美味しくする役割を担っています。この中でも特に注意したいのがカラメル色素とリン酸塩です。カラメル色素は4種類あり、そのうち2種類には発がん性物質があります。一度食べただけでがんを発症することはありませんが、何度も摂り続けると体内に溜まり、細胞のガン化を招く結果になる可能性があります。また、カップ麺自体は乾燥させてあるので、保存料などは使用されていませんが、カップ麺は油揚げめんが多く、脂肪が酸化して過酸化脂質ができています。過酸化脂質は有害で、動物実験ではネズミやウサギに過酸化脂質を与えると、成長が悪くなり、一定量を超えると死に至ることも分かっています。

CMではこれを飲むと、あたかも元気になるような宣伝をしていますが、本当に元気になるのかは真偽は不明です。このような商品にはカフェインや合成保存料(安息香酸Na)を含む製品が多いです。カフェインは大脳に作用して、覚醒作用があり眠気を覚ます働きがあり、コーヒーや緑茶などにも含まれています。ここで問題なのが安息香酸Naです。この安息香酸Naは毒性が強く、ビタミンCと化学反応を起こして、白血病を引き起こすことが明らかになっています。

妊活中はアルコールは飲まず、その代替えとしてノンアルコールビールを飲まれている方が多いようです。しかし、ノンアルコールビールには合成甘味料のアセスルファムKが入っています。アセスルファムKは自然界には存在しない化学合成物質で、砂糖の約200倍の甘味があります。妊娠したネズミを使った実験では、胎児に移行することもわかっています。また、カラメル色素も含まれており、一部には発がん性物質もあることが確認されています。ノンアルコールビールを飲まれる場合にはこれらが使用されていない「ヴェリタスブロイ」かキリンの「グリーンズフリー」を飲まれるとよいでしょう。ヴェリタスブロイは一度プレミアムビールを作ってからアルコールだけを抜くという工程を行っており、無添加にもこだわっています。原料もプレミアムモルト、ファインホップ、天然水のみで、保存料・着香料・着色料・着味料は一切使われていません。

無題75_20240426183442.PNG

甘いものも食べながら、ダイエットもしたいという方は多いはずです。一時期ものずこくCMでもダイエット甘味料は宣伝されていましたよね。しかし、このダイエット甘味料にはアスパルテームとアセスルファムKなどの混合物です。アセスルファムKは「ノンアルコールビール」の項で記載したので割愛しますが、アスパルテームに関しては、脳腫瘍や白血病、リンパ腫を引き起こす可能性があるということが指摘されています。

bottom of page