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APNET

精神科医療と鍼灸をつなぐ

APネットワークの取り組み

鍼灸は、うつ病や不安障害などの領域に対する治療法のひとつとして、世界的にも注目されています。

実際に、世界保健機関(WHO)も、鍼灸がこれらの疾患に対して有効である可能性を示しています。

鍼灸を選ぶ人が増えている理由

抗うつ薬やカウンセリングなど、精神科領域の標準治療は広く普及しています。

 

しかし一方で、

  • 「薬だけではつらさが十分に取れない」

  • 「副作用がつらい」

  • 「心と体の両方を整えたい」

と感じ、鍼灸院を訪れる患者さんは増加傾向にあります。

そのため、精神科医療と適切につながる「医療連携」が不可欠です。

鍼灸師だけで抱え込まず、医師と情報を共有しながら支援する体制が求められています。

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APネットワーク(APNET)とは?

こうした背景のもと、中村元昭 先生(昭和大学発達障害医療研究所・准教授/副所長)が中心となり、2021年に立ち上げられたのが APネットワーク(APNET) です。

APネットワーク鍼灸院リストについて

APネットワークでは、一定の基準を満たした鍼灸院を「APネット鍼灸院リスト」として公開しています。

このたび、

  • 大慈松浦鍼灸院

  • 神保町十河医院附属鍼灸院

が、このリストに掲載されました。

APネットワーク鍼灸院の登録基準

登録条件の概要

※ A項目を満たし、B項目のいずれか1つ以上、またはC項目を満たす

A.必須条件

  • 精神疾患に悩む患者さんの支援に関心がある

  • 臨床経験3年以上の鍼灸師

 

B.以下のいずれか

  1. 全日本鍼灸学会会員かつ認定鍼灸師、または過去5年間の認定ポイント20点以上

  2. 大学・病院などの教育・医療機関での卒後研修修了

  3. 日本鍼灸師会または全日本鍼灸マッサージ師会に所属し、Eラーニングまたは生涯研修を修了

  4. 「鍼灸師の学校NEXT」メンタルヘルスクラス修了

  5. 「心のサポーター養成研修」修了

 

C.精神科領域での実績

  • 精神科領域での臨床経験

  • 症例報告などの業績

● より良い医療を提供できるように

― 「医鍼連携」とは?

 当院では『医鍼連携』を推進しています。
 これは、医療機関と鍼灸院が相互に情報を共有しながら、患者さんにとって効果的な治療を提供できるよう協力する仕組みです。

  • 医師から鍼灸院への紹介

  • 鍼灸院から医師への施術報告

 

この双方向のやり取りを通じ、患者さんの治療経過を安心して見守ることが可能になります。

​​

 たとえば、医師が患者さんに「鍼灸治療も検討してはどうか」と考えた際に、スムーズに鍼灸院をご紹介いただけるよう、当院では資料を作成しています。

精神科医療における鍼灸 医療用資料

FAQ

■ Q1.「精神科との診鍼連携」とは何ですか?

A.
当院では、精神科・心療内科医と連携し、うつ病・不安障害・自律神経症状・心身反応による身体症状に対して、医師の診断情報、治療方針、薬物療法の内容を共有し、それを踏まえて鍼灸治療を行う体制を「診鍼連携」と呼んでいます。
医療機関との情報共有により、治療の安全性の担保、適切な治療方針の選択、薬物療法との併用効果の最適化が可能になります。

■ Q2. 鍼灸治療は精神科治療と併用できますか?

A.
はい、可能です。
当院では、抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬などの薬物療法と併用しながら、身体症状(動悸・胃腸症状・痛み・倦怠感・不眠など)への介入を行います。鍼灸治療は薬物の効果を補完し、副作用軽減や症状改善を目的とする場合もあります。

■ Q3. 精神科の主治医に情報提供を依頼できますか?

A.
はい。必要に応じて、主治医へ治療状況や経過に関する施術報告書を作成します。
また、紹介状を持参いただくケースや、医師側から当院へ患者さまが紹介されるケースもあります。

 

■ Q4. どのような症状が精神科連携の対象になりますか?

A.
以下のような「身体症状を伴う精神科疾患」は、鍼灸との相性が特に良いとされています:

  • 双極性障害・うつ病の抑うつ状態

  • 不安障害・パニック症

  • 過敏性腸症候群(IBS)、機能性ディスペプシア(FD)などの DGBI

  • 心身症(胸部圧迫感、息苦しさ、胃部不快感など)

  • 慢性疼痛・筋緊張

  • 不眠 など

​また、

  • 明確な器質的異常は乏しいが、身体症状が持続

  • ストレス関連の消化器症状(IBS、FD など)

  • 筋緊張性頭痛・頸肩部痛

  • 睡眠障害

  • SSRI・SNRIなどの副作用による身体症状

  • 気分変動に伴う身体化症状

などにも鍼灸治療は対応することができます。

 

■ Q5. 精神科医から見て、鍼灸にはどのような医学的意義がありますか?

A.
鍼灸は自律神経(交感神経活動↓、迷走神経活動↑)・神経伝達物質・脳腸相関・脳機能ネットワークの改善・抗炎症・神経可塑性などさまざまな作用が示されており、精神科領域における身体症状の改善・ストレス耐性の向上に寄与すると報告されています。

■ Q6. 精神科に受診すべきか迷っている場合、鍼灸師が相談に乗れますか?

A.
はい。鍼灸治療の適応領域か否か、医療機関の受診が必要か、緊急性はあるかなどを判断します。精神科受診の必要性・緊急性(急性増悪、不眠の長期化、食欲消失、希死念慮の疑いなど)を整理し、必要に応じて医療機関への受診を促します。

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