カルテってなんのために書くの?
- 大慈松浦鍼灸院

- 2025年12月24日
- 読了時間: 4分
鍼灸師がカルテを書くことには、確かなメリットがあります。
1. 臨床の質を高める
2. 患者理解を深める
3. 医療連携を支える
4. フィードバックできる
5. 自身と鍼灸院の価値を積み上げる
ための、実践的な手段となります。カルテの書き方をツールを使って学ぶことができます。
鍼灸院カルテの書き方ツール
👉 カルテの書き方
このページでは、カルテを書く上で知っておきたいルールが記述されています。
鍼灸師が「カルテを書く」ことの意義とは何か
鍼灸師にとってカルテは、単なる「施術記録」ではありません。それは、患者さんの訴えを医学的に整理し、治療の質を担保し、他職種と共有するための重要な医療文書です。
しかし現場では、「何を書けばよいかわからない」「書いてはいるが、これで十分なのか不安」と感じている鍼灸師も少なくありません。
本稿では、鍼灸師がカルテを書くことの本質的な意義について整理します。
1.カルテは「記録」ではなく「臨床思考の可視化」である
カルテとは、単に症状や施術内容を残すためのメモではありません。本来、カルテは以下を文章として可視化する作業です。
患者さんは、何に困っているのか
その訴えは、いつ・どのように始まり、どう変化しているのか
施術者は、その情報をどう解釈し、どう判断したのか
つまりカルテを書くことは、自分自身の臨床思考を整理し、言語化するプロセスでもあります。
このプロセスを経ることで、・思い込みによる判断・経験則だけに頼った施術を避けることができ、臨床の再現性と安全性が高まります。
2.患者理解を深めるためのツールとしてのカルテ
カルテは、患者さんの背景を立体的に捉える助けになります。
同じ「肩の痛み」でも、
仕事のストレスが背景にあるのか
睡眠障害や不安が影響しているのか
生活習慣や既往歴が関与しているのか
によって、アプローチは大きく異なります。
カルテを書く過程で、「この症状は、患者さんの生活のどこに影響しているのか」「患者さん自身は、どう捉えているのか」と問い直すことができ、より患者中心の医療に近づきます。
3.医療連携における「共通言語」としてのカルテ
近年、医師や他職種との連携が求められる場面が増えています。その際に重要になるのが、第三者が読んで理解できるカルテです。
主観情報と客観情報が整理されている
推測と事実が区別されている
医学的に不適切な断定が避けられている
こうしたカルテは、紹介状・施術報告書・情報共有の質を大きく高めます。
カルテを書く力は、鍼灸師が医療の中で信頼される専門職として位置づけられるための基盤でもあります。

4.カルテを書く力は、鍼灸師の「成長記録」でもある
過去のカルテを振り返ることで、
自分の評価が適切だったか
施術方針は妥当だったか
患者の経過をどう捉えていたか
を検証できます。
これは、臨床経験を経験で終わらせず、学習に変える作業です。カルテは、鍼灸師自身の成長を支える記録でもあります。
5.カルテは「資産」であり、経営とも密接に関わってくる
カルテは、日々の診療を支える記録であると同時に、鍼灸院にとっての重要な「資産」でもあります。
適切に記載されたカルテが蓄積されることで、
どのような症状の患者さんが多いのか
どの治療方針が、どのような経過をたどりやすいのか
通院頻度や治療期間はどの程度が多いのか
といった情報を、感覚ではなく記録として把握できるようになります。
これは、治療方針の見直しや専門性の明確化、さらにはホームページや説明資料における情報発信にも直結します。
また、カルテは経営面においても重要な役割を果たします。
治療内容や経過を根拠をもって説明できる
患者さんからの信頼を継続的に得やすくなる
医師や他職種との連携が円滑になり、紹介につながる
こうした積み重ねは、結果として「選ばれる鍼灸院」であり続けるための基盤となります。
カルテを丁寧に書くという行為は、目の前の患者さんのためであると同時に、鍼灸院の将来価値を高める投資でもあるのです。
「書くのが大変だから」「時間がないから」と避けるのではなく、 どう書けば、臨床に役立つのかを考えることが重要です。
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